とは言っても、実はトイカメラに付いていたアンジェニューのレンズを改造して現代のカメラ使えるようにした中古品を購入しただけです。
いわばジャンクカメラの再生ですので、格安で、アンジェニュー入門としては最適でした。
予想以上の軟調で、デジタル一眼の背面液晶10倍拡大でも、ピント合わせが難しかったです。
でも、絞り開放では美しいハロがかかり、なんとも幻想的な写りでした。
なにより、ぼけが浅く、遠景も分かる独特の超軟調~ソフト描写には少し感動しました。
それでは、ジャンク改造レンズで撮影した思い切り柔らかな桜の写真をお楽しみください。
↓まず、絞り開放付近での写真を6枚です。
↓そして下の2枚はF16付近の写真で、絞るとくっきりした写りです。これはある意味普通で面白くありません。やはり開放でなければ(笑)
CANON EOS Kiss X4 with ANGENIEUX 60mm Sem Colorado modified
今回はこのジャンク軟調レンズの初デビューでした。絞り開放だと軟調というよりソフトレンズの印象です。
慣れない面もありましたので、今後もう少し練習し、よりアンジェニューらしい写真を撮って行きたいと思います。また、訳あり軟調レンズも手に入れましたので、後日また報告させていただきます。
もしアンジェニュー軟調レンズ等の非常にマニアックな話をお読みになりたい人がおられましたら、下のMoreをどうぞ。
さて、明日から、久しぶりに小さな旅に出てきます。二泊三日の温泉行でゆっくりしてきます。
事情がありしばらく旅に行けなかったのですが、なんとか工夫して数日間の日程を確保することができました。
今回は、あちこちあまり走り回らず、じっくりと温泉を楽しんでくるつもりです。まだどこを観光するか決めていませんが、手に入れた軟調レンズも面白そうなので、それなりに写真は撮るつもりですので、お楽しみに。
今から早めに寝て、明日未明に出発します。
それでは、皆さん、ごきげんよう!
←もしよろしければ応援ポチお願いします。いよいよ軟調オールドレンズ沼へ足を踏み入れました(汗)。御覧いただき、ありがとうございます。
More アンジェニューのレンズなどについてのマニアックな話・・・
最近はE-1と14-54mmで軟調写真道を突き進んできた私ですが、併行して、本線の軟調オールドレンズもいろいろ探してきました。
ただ、中古オールドレンズというのは、まさに一期一会ですから、なかなか見つからず思うように行かなかったのです。が、あるときはあるもので、昨日とうとうジャンクレンズと訳ありレンズの2本に出会ってしまいました。。。。運命ですね(爆)
一番欲しかった、フランス製のアンジェニューのレンズということと、久しぶりの温泉旅行に行くので、思い切って購入しました。今日はジャンクレンズのほうの紹介です。
このANGENIEUX社というのは、フランスの天才レンズ設計者ピエール・アンジェニューが創業した光学機器会社で、素晴らしいシネマ用ズームレンズを考案製作し、写真用では世界初のレトロフォーカスのレンズも発明しました。後にピエール・アンジェニューは、美しいフランス映画の実現に貢献したことにより、アカデミー功労賞を受賞しています。
アンジェニューの写真用レンズの特徴は軟調なことで、決してソフトフォーカスレンズではなくピントがあった部分はちゃんと解像しているのですが、柔らかさとともに、撮り方によっては美しいハロやフレアが盛大に出るという伝説の魔法レンズ群です。
ぼけが浅く、背景が溶けずに背景が残り、全体の様子を優しく伝える、まさにフランス映画の雰囲気です。
ただ、もう古くて品質の良いものが少なくなってきており、オールドレンズ市場ではカルト的人気があることから、良品は非常に高価です。定評ある50/1.5などは並品でも40万円を下りません。
私のような貧乏カメラ馬鹿にはとても手の届かない高嶺の花です。
そこでいろいろ調べていたところ、どんなアンジェニューのレンズでもよいのなら、安く手に入れる方法があることに気がつきました。
それは、いわゆる普及型のカメラやトイカメラにつけられていたアンジェニューのレンズを取り出して、マウントを組込み改造して使うという方法です。その元のカメラ部分は壊れていてもいいので、ジャンクカメラのレンズ部分の再生というわけです。
この改造アンジェニューは、ごくたまにですが、中古カメラ店やカメラ改造屋さん、オークションなどで、非常に安い出物を散見します。まあどう写るか分からないリスクはありますが、失敗しても安い物だし、ジャンクカメラ好きの私にはピッタリで面白そうです。アンジェニュー入門としては、このあたりから始めるのがよさそうです。
ということで、アンテナを張っていたところ、とうとう見つけたので、衝動買いしてしまいました。元がジャンクカメラなので、ほとんど改造費用だけの値段だったので・・・(汗)
↓それが、このレンズです。
このレンズは、アンジェニュー社のレンズを装着した「セム コロラド」という珍しいカメラから抜き出したもので、とてもユニークでした。
元のカメラボディは、価値が無いらしく、オマケとして付いていました。1960年頃の品物で、昔の620フィルムを使うカメラです。今では620フィルムは製造されていないので実用的ではないですが、50年以上前に、フランスでこんなカメラが作られていたとは、面白いです。
当時は、お洒落な未来志向のカメラだったようですが、今となっては、可愛いですがチープな感じがします。
SEM社というのは、有名なフランス製二眼レフであるセムフレックスを作っていた会社ですが、こういう可愛いカメラも作っていたのですね。
ネットで調べてみると、SEM社が作った4x4判カメラは2種類あり、この、Coloradoと、Challengerというカメラがあると書いてあります。
4x4判カメラというのは、127フィルムを使い、620フィルムとは違います。このColoradoは、620フィルムを使いながら画面サイズは4×4cmまたは24×36mmの20枚撮りという変わり者のようです。ただし、正確な資料が無くよく分かりません。
実は、このコロラドはSEM社の最後のカメラなのだそうです。日本製カメラに駆逐されて、このカメラを出した後、カメラ事業から撤退したとのこと。
ところで「セム コロラド」は、多分、固定焦点&2段絞りの簡単カメラだと思うのですが、なんと、この改造レンズは、円形絞りが組み込まれており、実質おおよそF5.6-F22の範囲で描写を見ながら適当に絞りを変化させることができます。
さらに驚くべきことに、M42ヘリコイドを、レンズとEOSマウントとの間に組み込み、それでレンズ群を動かしピント合わせが出来るのです!
いやあ、こんな改造をした方というのは、すごいですね。
50年前に、アンジェニュー社がレンズをこのSEMのカメラに提供した際は、後世、このような使い方がされるとは、思ってもみなかったでしょうね(笑)
ということで、このレンズは、キヤノンのEOSマウントに改造されていました!
ただ、やっかいなのは、EOS-1系やEOS5D系はミラーが大きいので、他社レンズはアダプター経由でも使えないケースがあるのです。
特に EOS 5D2 は制限が多く、私のすでに持っているオールドレンズでも使えないものが多々あります。
ましてや、このアンジェニューの改造レンズは、レンズ後側を見た感じは5D2で使えそうもありません。ユニークなので過去使用資料がなく、特別な改造品なので、この個体独自の特性もありそうです。一か八かやってみて、5D2のミラーを壊しては元も子もありません。
また、一般のアンジェニーのオールドレンズでは、エキザクタマウントのものが格安で手ごろなのですが、エキザクタマウントレンズはフルサイズEOSでは、確実にミラーが干渉します。
うーん、どうするかと考えたのですが、ここは古いレンズを使うためだけですから、Kissデジタル系を導入するのが安全かつ簡単かつ安価で、正解のようです。
しかし、私は視力低下の関係で、EOS Kissの小さなファインダーでMFは難しそうです。やはり背面液晶拡大でピント合わせが出来ることが最低条件です・・・・そうなると初期タイプKissデジではなく、型落ちの Kiss X3 か X4 ということになります。
てなわけで、手にしたアンジェニューレンズを使うべく、導入たのが・・・
ということで、EOSの現有カメラが、EOS-1N、EOS 5D2、EOS Kiss X4 の3台になりました(汗)。私にとっては、オリンパス製カメラに次ぐ多さです。。。以前は、こんなことになるとは思ってもみなかったのですが(大汗)
EOS Kiss X4 は、オールドレンズ用カメラとしては、5D2のように制限はありませんので、活躍しそうです。
そう言えば、亡き父が愛用していたペンタックスSPのレンズや、パリやプラハで買ったジャンクレンズなども、まだ家のどこかに仕舞ってあるはずです。ちょっと捜してみます。。。M42マウントやY/Cマウントそしてエキザクタマウントのレンズも、これで安心してEOSで使えるでしょう...(沼)
フォーサーズなどと、いろいろな大きさの撮像素子による替えボディも楽しめるかな・・・・
レンズだけ取り出して、一眼レフ用レンズに改造してしまうのはすごいですね。
その意気込みだけでも感心してしまいます。
温泉旅行、ごゆっくり、そして、お気をつけて行ってらっしゃいませ ヽ(^o^)丿
映画で回想シーンなどに出てくる感じですね。
最後の2枚は仰るように普通のレンズと変わりませんが、
最初の6枚の写真は素晴らしいです。
模糊さんの手にかかったら何でも改造してしまうのですね。
私も温泉へ行きたいですよ。
ここ長い間行ってません。
ポチ♪
さて、私は自宅に暗室を作ってプリントを始めました。模糊さんとは違う方向で深みにはまりつつあります。。。笑
僕にはちょっと使いこなせないなあ・・・^^; トイカメラの本体はめちゃカワイイです!!
オリンパスにもエクリュとかいう凄いデザインのカメラがあったような^^ この前八百富で
実物を見ました!! 凄いと言えばX4も相当ですね(笑) 前のオーナーさんも何もそこまで
やらなくてもいいのに・・・。でもそれで安く手に入ったなら儲けモンですね^^
ご旅行楽しんできてください!お写真も楽しみにしています^^
また素敵な旅写真を、楽しみにしています。
夢の中みたいに素敵なお写真の数々、
いいレンズをゲットできて良かったですね(*^_^*)
アートフィルターとは違った優しい感じの雰囲気で、
春を感じられました。
3枚目のお写真、とても面白くて素敵です♪
落ちた花びらも開放の描写はなんともいえずよいですね。。。
ポチ!!
Kissシリーズがオールドレンズがいけるのなら、私も試してみようかな!!
写りはトイカメラのようで面白いですね!!
いつも行くカメラ屋さんに中古レンズ置いているので色々物色してみようかと思います。
そうですね。
ZDレンズは優秀で写り過ぎるので、たまにはこんな写真も良いのではないでしょうか。
このトイカメラのレンズを取り出して改造した方というのは凄いです。
昔のトイカメラはちゃんとガラスのレンズですので長く使えますし、味わいがありますね。
温泉旅行、楽しんできました。徐々に写真もアップする予定です。
またよろしくお願いします。
おっしゃるとおりですね。
ゆるくふんわりした描写は、現代のレンズではなかなか表現できないと思います。
このレンズは、改造した中古品で、私が改造したわけではありません(汗)
温泉旅行、ゆっくり楽しんできました。
やはり日本人は温泉ですよね(笑)
ゆーしょーさんもぜひ温泉へ行かれてください。
再コメント&ポチを何度もいただき、ありがとうございます。
そうなんですよ。
このフランス製コロラドの改造レンズは、世界で7本しかないそうです!
summarit 50mmの開放も良さそうですね。
RNさんなら、あの伝説のソフトレンズ、タンバールに行かれてはいかがですか?
美品なら200万円コースですが(笑)
自宅に暗室を作られたとはスゴイなあ。
私は昔、友人の暗室部屋で、モノクロプリントを何度も経験しましたが、あの絵が浮かび出る瞬間は最高ですね。
またブログで成果を掲載してください。
面白いレンズですか。
ありがとうございます。
ロモともまた違う不思議な描写をします。
トイカメラの本体はめちゃカワイイですか。
そう言っていただくと嬉しいです。
もし御希望でしたら、この本体は差し上げますよ。写真は撮れませんが、オブジェとして楽しめますので、よろしければ御連絡ください。
このX4の外観は驚きましたが、カメラとしては小型で小気味よく、旅行ではオールドレンズ用としてだけでなく、望遠ズーム用カメラとしても楽しんで来ました。思わぬ拾い物の良い中古カメラでした(笑)
温泉旅行、楽しんできました。
写真もいろいろ撮ってきましたので、御覧いただければ幸いです。
夢の中みたいに素敵なお写真の数々ですか。
ありがとうございます。
ジャンクカメラの再生改造レンズですが、なんとも不思議な写りをします。
アートフィルター等のソフト加工とも違った雰囲気ですね。
3枚目とても面白くて素敵ですか。
ありがとうございます。春を感じていただいて良かったです。
一枚目、二枚目など幻想的、まるで夢の世界ですか。
ありがとうございます。
「アナログ好きなのかこのような効果のほうが好みかも」と言っていただき嬉しいです。
落ちた花びらも開放の描写はなんともいえずよいですか。
そう言っていただくと、このレンズを導入した甲斐があるというものです。
今後、軟調レンズでも、いろいろ撮っていく予定なので、よろしくお願いします。
写りはトイカメラのようで面白いですか。
ありがとうございます。
現代的な写りならあたりまえで面白くないので、こうした変化球のジャンクレンズを導入してみました(笑)
5D3などの、フルサイズEOSは、ミラーが大きいので、使えないオールドレンズが多々ありますので注意してください。
Kissデジなら、そういう心配もないので、オールドレンズに合いますね。
ぜひいろいろ物色してみてください。
ポチ感謝です。
これが、仰っていたアンジェニューのオールドレンズなんですね。
もう、軟調というよりも、凄いソフトレンズのような世界ですね。
>ピントがあった部分はちゃんと解像しているのですが、柔らかさとともに、撮り方によっては美しいハロやフレアが盛大に出る
これは、凄い設計ですね。
現代のデジタルレンズ全盛時代でこそ、改めて求められる温故知新なレンズなんだと思いました。
それにしても、開放の写りっぷりが凄いです。
それに引き換え、確かに絞ると、思った以上に良く映っていて普通ですね。
こういった、ボケそうで、ボケない世界観、非常に良いと思います。
なんか、楽しそうです。
そうなんです。
特にこのジャンク改造レンズは。アンジェニューらしさが強烈に出ているようで、開放では完全にソフトレンズ化した写りをします(笑)
御指摘のように「ボケそうで、ボケない世界観」・・・・このボケが浅く、背景が残る不思議なレンズの光学的原理がよく分かりませんが、とにかくユニークなので、使っていて実に面白いです。
多用するものではないとは思いますが、現代レンズへのアンチテーゼとして、時おり使って、写真表現の豊かさを楽しみたいと思いますので、今後ともどうぞよろしく御願い申し上げます。