模糊の旅人
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野草的な花を・・・ ~久しぶりに E-1 で撮る(3)
2012年 04月 05日 |
山野草的な花は、軟調写真に合っているのではないかと、撮影してみました。

ただ、軟調にすると、もともと地味な植物たちだけに、周辺の中に溶け込んでしまい、なおいっそう目立たなくなるようでした。
優しさは出るとは思うのですが、意外に難度が高いように感じます。。。

それでは、野草的な植物の写真を、ゆっくりと御覧ください。

↓バイモユリ
野草的な花を・・・ ~久しぶりに E-1 で撮る(3)_f0140054_6102161.jpg

↓ショウジョウバカマ
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↓フキ
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↓ミスミソウ
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↓シダ
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↓シュンラン
野草的な花を・・・ ~久しぶりに E-1 で撮る(3)_f0140054_6115742.jpg

OLYMPUS E-1 with ZUIKO DIGITAL 14-54mm F2.8-3.5

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More 今日は、写真家のタイプ談義を少しだけ・・・

田中長徳さんが『カメラは病気』という本の中で、面白いことを言っています。
「写真家のタイプには二つある、貴人と奇人だ」と。


貴人には、並河萬里、白川義員、前田真三、スノードン卿といった人がイメージされています。
美しい風景を得意とし、周到な準備と計画的な撮影を行うカメラマンなわけです。このタイプの人は、完璧主義者で、カメラは自分の美しい絵を実現するための道具なのです。だから、基本的に高画質の大きなカメラを使います。例えば、前田真三さんはリンホフマスターテヒニカ、白川義員さんはペンタックス67の使い手として有名ですね。

『カメラは病気』での対談相手である作家の和久俊三さんんも、典型的な貴人タイプの写真家で、アルカスイスという超巨大なカメラなどを扱いチョートクさんを驚かせます。


一方の、奇人タイプはチョートクさん自身で、「街で犬が小便するような写真を撮っているんです」と述べています。
そこには、チョートクさんの謙遜の意味合いもこめられているのですが、なかなか対比的で興味深いです。(むろん、田中長徳さんは凄い写真家で、私は大きな影響を受けています)

多分、チョートクさんは、自分以外には、荒木経惟、森山大道、高梨豊といった人をイメージしているのではないかと想像します。貴人タイプの和久俊三さんと同じ小説家でも、逆の奇人タイプには、赤瀬川原平さんという写真愛好家がいますね。

奇人は、街角スナップを得意とし、いきあたりばったりの撮影が常道で、小型のカメラでぱっと見てさっと撮ることが多いようです。中古のカメラなどが好きで、批判精神に溢れた写真を撮ります。これらの奇人の源流には、アンリ・カルティエ=ブレッソンや、そのブレッソンを居合い抜きのように一瞬に撮ってしまった木村伊兵衛があるわけです。

現代の女性写真家では、米美知子さんが貴人タイプで、梅佳代さんが奇人タイプでしょうね。

まあ、以上は極端なカテゴリー化なので、どちらが良い悪いというのではなく、普通のカメラマンは、貴人と奇人の間を行ったり来たりしているわけです。


あと、私見ですが、我々の参考になる、もうひとつのカメラマンのタイプとして、造形的な写真を得意とする方がおられる気がします。
昔の方なら、マン・レイ、岩宮武二、石元泰博、植田正治、大辻清司といった写真家たちを思い出します。最近はデジタル技術の発達もあり、アート系の写真家は、どんどん増えていますね。
現代の女性写真家なら、蜷川実花さんでしょうね。
イメージ的な感性を大切にし、主観的な写真造形を得意とする表現派で、今後も写真のあり方のひとつとして、デジタル時代には有力になりそうです。


こうした、いろいろな写真家のあり方を参考に、素人の我々は自由に写真を楽しめば、良いと思います。
わざわざ自分を、型にはめる必要はありません。
写真をしばらくやっていれば、自然とその人の好みや個性が出てきますし、その人のカメラ遍歴は人生そのものなのですから。

私なんか、美しい風景をじっくり撮りたいと思ったり有名観光地で絵葉書的写真をめざしみたり、一方では、ぱっと見てさっと撮るほうだし、街角スナップを無闇矢鱈に撮ったりオールドレンズを偏愛したり、アートフィルターで造形的写真を試みたり、貴←→奇、怪々ですね・・・(笑)
by mokonotabibito | 2012-04-05 06:12 | 花の文化園 | Trackback | Comments(14)
Commented by miyatannaotan at 2012-04-05 19:10
フキの影が、手を広げて立っている人の様で面白いですね(^.^)
僕も影響されて、この前は小さいけど元気な草花たちを
探して散策していました!
カメラマンのタイプのお話も、とても興味深いですね(^-^)
僕はどのタイプになるんだろなんて考えてしまいましたf(^_^;
まあ貴人タイプでは無いことは確かですね。。。強いて言えば
変人タイプ??

Commented by youshow882hh at 2012-04-05 21:45
こんばんは。 ゆーしょーです。
野草を軟調にという難しい課題に取り組んだのですね。
上手にまとめて仕上げていますね。
巻頭を飾る1枚目はやはりいいですね。
グリーンの同系色で纏め見る目も優しいです。
また、ゼンマイの写真も好きです。
ポチ♪
Commented by mokonotabibito at 2012-04-05 21:57
【miyatannaotanさん】
フキの影が、手を広げて立っている人の様で面白いですか。
ありがとうございます。
これは結構気に入っている写真なので、そう言っていただくと嬉しいです。
小さいけど元気な草花たちを探して散策されたのですね。
どう撮られたか楽しみです。
やはりフレクトゴンでしょうか?(笑)

カメラマンのタイプの話は、面白いですね。
本当に田中長徳さんという方は、頭の良い方ですね。写真をやっていく上で、とても参考になります。
Commented by mokonotabibito at 2012-04-05 22:04
【ゆーしょーさん】
上手にまとめて仕上げていますか。
ありがとうございます。
巻頭を飾る1枚目はやはりいいと言っていただき、御礼申し上げます。
グリーンの同系色で花が埋没しそうですが、見る目も優しいとは嬉しい御言葉です。
載せるかどうか迷ったのですが、これぞ軟調という気もして、最初に持ってきて良かったです。
ポチも感謝です。
Commented by vimalakirti at 2012-04-06 00:24
こんばんは、ポチ~☆
こうして写真でクリアに切り取られた植物たちは実際以上に
リアルで、まさしく「神さまの御手の業」との印象です。
私たち人間も造られたまま(?)だったらほんとうに美しい
(外面も内面も)のではないか... なんてことふと思わされる
mokoさんの写真です。
Commented by BOOCHAN at 2012-04-06 08:57 x
地味だからこそ温かみがある、
可愛いお花たちですね(*^_^*)
フキのお花、初めて見ました。
いろんな方々のブログを見るようになって、
お花の名前を覚えるようになってきました。
蘭のように華やかなお花から、こういうお花まで。
お花って、いいものですね♪
Commented by hiro_clover at 2012-04-06 21:49
写真家のタイプ談義、面白いですね。(^_^)
自分はどっちに近いんだろうとか、生意気なこと考えちゃいましたが、
まだカメラ歴五年も経ってないので、これから色々撮ってみて、
個性というのが出てくるんでしょうね。(^_^)

E-1の植物写真、ピント面はキッチリシャープですが、
コントラストが抑え目なのか、優しい雰囲気になってますね。(^_^)
14-54mmのボケがナチュラルで綺麗なのにも驚きました。
Commented by youshow882hh at 2012-04-06 22:50
こんばんは。
今日の ポチ♪
Commented by mokonotabibito at 2012-04-06 23:21
【vimalakirtiさん】
「神さまの御手の業」との印象ですか。
嬉しい御言葉です。
とても励みになります。
「私たち人間も造られたまま(?)だったらほんとうに美しい」なるほどですね。
新しいワクワクドキドキを求めて、軟調の写真にチャレンジしていますので、今後も御覧いただければ嬉しいです。
ポチも感謝です。
Commented by mokonotabibito at 2012-04-06 23:21
【BOOCHANさん】
「地味だからこそ温かみがある」・・・素敵な御言葉を、ありがとうございます。
フキの花というのは、要するに「ふきのとう」が少し成長したけなんですが、なかなか質素で良いですね。
「蘭のように華やかなお花から、こういうお花まで」・・・まったくそのとおりです。
花の世界は私の永遠のテーマのひとつです。
最近は、花の軟調写真にチャレンジしていますので、御覧いただければ幸いです。
どうぞよろしく御願いします。
Commented by mokonotabibito at 2012-04-06 23:22
【hiro_cloverさん】
写真家のタイプ談義、面白いですか。
ありがとうございます。
こうしたカメラ馬鹿の与太話も楽しんでいただければ幸いです。
個性は自然に出てくるものですね。
私はhiro_cloverさんは、優れた貴人タイプだとにらんでいますが(笑)
「E-1の植物写真、ピント面はキッチリシャープですが、コントラストが抑え目なのか、優しい雰囲気になってますね」
そう言っていただければ嬉しいです。
まだまだ軟調写真の奥は深いですが、いろいろチャレンジしていきたいと思います。是非これからも御覧ください。
Commented by mokonotabibito at 2012-04-07 21:36
【ゆーしょーさん】
わざわざ、今日のポチ、ありがとうございます。
感謝いたします。
Commented by のぶっち at 2013-08-07 00:32 x
しっとり仕上げたバイモユリやシュンランいい感じですね。模糊さんの腕とE1+14-54がなせる技なんでしょうね。本当にほんわり優しい・・・でも心は外していない感じですね。

ところで写真家タイプ談義ですね。
なるほどー、チョートクさんって本当に話しが面白いし物事をよく捉えていますよね。私も図書館とかでPENがらみのほんとかで何度か読んで面白いなと思いましたよ。

それにしても貴人と奇人ですか!そして造形派!!
Commented by のぶっち at 2013-08-07 00:34 x
自分もHiroさんみたいのどちらなんだろうーと考えたんですけど、やっぱり自分のスタイルってのがよく判ってないなー。
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