模糊の旅人
mokotabi.exblog.jp
  Top ;Log-in
ヒッタイト帝国のヤズルカヤ遺跡(前編) ~トルコ再訪(21)
2016年 10月 17日 |
「たびねす」に、私のヒッタイト帝国の遺跡に関する記事が掲載されました。
史上はじめて鉄器文明を興し、エジプトと覇を競った古代帝国の遺跡案内ですので、ぜひ、ご覧ください。
どうぞよろしくお願いします。

(38)トルコ・ヒッタイト帝国の遺跡に古代世界の謎と幻影を求めて…
http://guide.travel.co.jp/article/22095/






上記の、たびねす記事とタイアップして、当ブログでも、より詳しいヒッタイト帝国の遺跡記事を5回くらいに渡って掲載することにします。今日は、ヒッタイトの聖所遺跡であるヤズルカヤの前編です。

ヒッタイト遺跡は、今から約3500年前に栄えた文明の遺跡で、そんな悠久の古代遺跡が見られることに驚かされます。ここは、私がトルコ旅行でぜひ行きたかった場所のひとつで、その地に立って胸がときめきました・・・



古代ギリシアや古代ペルシア帝国が勃興する以前、その中間のアナトリア(現・トルコ)に、紀元前17世紀から紀元前12世紀にかけて強大な王国があり、エジプトと覇を競っていました。それがヒッタイトです。史上はじめて鉄器を使用し、絶大な武力をもってオリエント世界に君臨しました。しかし、突然の滅亡後は歴史の彼方に忘れ去られ、その都の場所さえ不明となっていました。

やがて、3000年の時が流れ、19世紀になって旅行者によりボアズカレ近郊で大きな遺跡が発見され、20世紀にドイツの考古学者の発掘調査が行われ、ヒッタイトの遺跡であることが確かめられました。聖所や神殿跡、城壁跡、貯蔵庫跡、王城跡、市街跡などが明らかになり、その重要性により、1986年にユネスコの世界遺産に登録されました。以降、注目を浴びつつあります。我々は今、その遥かなる古代文明の栄華の跡に立つことができるのです。

↓ヒッタイト遺跡付近の岩山には、背の低い梅の花が、まるで日本のサツキのように張り付いて点々と咲いていました。不思議な景色でした。
f0140054_11272817.jpg

<追記>
上記の写真について、分かりにくいというご指摘がありましたので、現像し直し、部分拡大し横1500ピクセルのJPG写真にしてみました。画質は落ちますが、梅の木の張り付いている様子が見えると思います。下の写真を押して鑑賞ください。

↓写真をクリックすると、横1500ピクセルに拡大されます。ぜひ大きくしてご覧ください。
f0140054_162637100.jpg

トルコの首都アンカラより東に145kmのボアズカレ近郊にあるヤズルカヤは、トルコ語で「碑文の岩場」を意味し、ヒッタイト時代には最も重要な聖所として、崇められていました。

ヤズルカヤには、まず祭殿跡の遺跡がありますが、現在は礎石だけが残る状態となっています。祭壇跡の奥に大きな岩場があり、便宜上、広い空間のあるほうを大ギャラリー、狭くて深い割れ目のほうを小ギャラリーと呼んでいます。ここには様々なレリーフが残されており、特に小ギャラリーのほうは鮮明な作品が多くみられ、きわめ重要です。

↓これが、小ギャラリーです。巨石の岩の狭間といった感じで、その岩面に浮彫がたくさん刻まれています。
f0140054_11284819.jpg

↓一番有名な「黄泉の国の12神像」
f0140054_11291181.jpg

↑とんがり帽子をかぶった12神像は、鮮明な浮彫で、神々が並んで行進しているように見える印象的なものです。

ヒッタイト遺跡は見どころが多く、見学は一日がかりになります。そこで昼食もヤズルカヤの側のレストランでとりました。その際、レストランのテーブルクロスなどに、ヒッタイト遺跡の有名なモチーフがいろいろデザインされていました。

↓レストランのテーブルクロスの12神像
f0140054_11295111.jpg


↓冥府の神の像
f0140054_11301976.jpg

ちょっと摩耗していますが、その横に説明看板があり、この像の素描がありました。写真と照らし合わせると、よく分かります。

↓冥府の神の像の素描説明
f0140054_11304728.jpg

ヤズルカヤ遺跡には、神だけではなく現実の王の姿も描かれており、その代表的なものがトゥドハリヤ4世を抱くシャルマ神のレリーフです。これは、王が死んで神に抱かれて冥界に旅立つ姿ではないかとも考えられ、この場所がヒッタイト王の葬儀の際に使われていたとする説が有力です。

↓トゥドハリヤ4世を抱くシャルマ神の像
f0140054_1131306.jpg

↓私がここで一番驚いたのは、このレリーフです。
f0140054_11324759.jpg

↑有翼の神が刻まれているのですが、これはまるで、イランで見たゾロアスター教のシンボルと同じではないですか!

このデザインが洗練されていくと、こちら のように、ペルシアのゾロアスター教のシンボルになります。

ペルシアの勃興は、ヒッタイトが滅んでから後になりますが、ペルシアの宗教文化がヒッタイトに端を発する文化の影響を受けたのは明らかです。古代オリエント世界の文化交流は、想像以上に活発であったのです。


↓小ギャラリーの一番奥。巨石が迫り、狭い通路に岩が覆いかぶさっています。
f0140054_11335267.jpg

世界の聖地のパターンの一つが、巨石あるいは岩場・崖ですね。

イランの ナグシュ・ロスタム が典型的ですが、日本でも、厳島神社の弥山の岩場や、沖縄最高の聖地 斎場御嶽  、和歌山の  神倉神社  、宮崎の 天岩戸神社 なども岩の聖地です。

ヤズルカヤ遺跡はそうした世界の岩の聖地のルーツかも知れません。やはり神聖な雰囲気に満ちていました。



最後は、小ギャラリーに大勢のトルコ人家族が観光に来ていましたので、許可を得て、撮影させてもらった母子の写真です。

↓「母と子」
f0140054_11345396.jpg


にほんブログ村 写真ブログ 旅行・海外写真へ ←応援ポチいただければ嬉しいです。御覧いただきありがとうございます。




More 写真展のお知らせ


=======================================================

第6回 グループ温故斬新 写真展


場所:オリンパスプラザ大阪 オープンフォトスペース
            (大阪市西区阿波座1-6-1 MID西本町ビル 1階)

開催日:2016年11月11日(金)~11月17日(木) <但し日曜は休み>

開催時:午前10時~午後6時  <但し最終日は午後3時まで>


場所の 地図は こちら  

地下鉄本町22・23番出口すぐです。(四つ橋線本町駅が便利です)




4人の仲間による個性豊かな手作りの写真展です。

温故知新ではなく温故斬新ですよ(笑)。
古いものをリスペクトするとともに、現代の斬新な感覚も大切する意です。

皆さまのお越しを心よりお持ち申し上げています。



なお、写真展案内ハガキ(ダイレクトメール)をご希望の方は、ブログの非公開コメントかメールで送付先をご連絡ください。至急、案内ハガキを送らせていただきます。
どうぞよろしくお願いします。

=======================================================
by mokonotabibito | 2016-10-17 11:35 | トルコ | Trackback | Comments(11)
トラックバックURL : http://mokotabi.exblog.jp/tb/26441958
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented at 2016-10-17 15:04
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by youshow882hh at 2016-10-17 20:48
こんばんは。ゆーしょーです。
写真でははっきり分からなかったですが、
背の低い梅の花が張り付いて、点々と咲いて
いるのですね。
不思議な光景です。
ポチ♪
Commented at 2016-10-17 21:33
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by youshow882hh at 2016-10-17 21:50
こんばんは。ゆーしょーです。
2枚目の写真を拡大して見せていただきました。
これならよくわかります。
わざわざ1500ピクセルの写真を載せてくださり
ありがとうございました。
Commented by Lago at 2016-10-18 11:59 x
ヒッタイト遺跡は、先日たびねすで拝見しましたが、
ブログでは記事が詳しくなり、写真は更に圧倒的な迫力を加えています。
残念ながら、よんどころない事情で、時間がありませんので、
本日は短歌一首のみで失礼いたします。

いづくにても母子の愛は無上にて永久の幸せ祈るのみかな
Commented by engel777engel at 2016-10-18 16:23
岩肌に刻まれたヒッタイトの神像たち、峻厳な存在感に圧倒されます。。
 最後の母子のスナップがこれまた素晴らしい、このような表情を写し撮る模糊さんの感性、写真力に脱帽。。。

応援ポチッ!!!
 
Commented by youshow882hh at 2016-10-18 17:19
こんにちは。
ポチ♪
Commented by youshow882hh at 2016-10-19 10:18
おはようございます。
ポチ♪
Commented by youshow882hh at 2016-10-20 11:27
おはようございます。
ポチ♪
Commented at 2016-10-20 22:55
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ohkujiraT at 2016-10-23 17:31
こんばんわ。
遅ればせながら、写真展のお知らせを掲載しました。
その下にM.ZUIKO DIGITAL 12-100mmの記事も掲載してます。
MZD12-100は事前の予想以上にコンパクトで写りもよさそうで、E-M1 MarkIIと一緒に早く手に入れたいです。
<< ヒッタイト帝国のヤズルカヤ遺跡... PageTop 渡り旅の途中の秋の野鳥~キビタ... >>
XML | ATOM

個人情報保護
情報取得について
免責事項
Starwort Skin by Sun&Moon