台風の前後は雨が激しく降りましたが、ようやく天候が回復し、灼熱の夏がやって来ました。クーラーや扇風機といった人工的な空調が嫌いな私としては、辛い季節です。
この夏はどっぷり山に行くつもりですが、熱中症に気をつけて、乗り切りたいものです。
さて、ヤズドの「沈黙の塔」は、登って見学することができます。鳥葬が行われていた現場を間近で見るのは貴重な体験です。
2基の「沈黙の塔」のどちらにも登ることができます。
右側の塔のほうが低くて登りやすいですが、乾いた砂がザラザラと滑りやすい登り道なので、注意して登ります。
↓やっとココまで来たのです。ちょっと興奮しながら、右側の沈黙の塔に登ります。
↓近づくと迫力があります。
↓沈黙の塔の中腹から下を振り返ると、荒野と通夜集会施設遺跡が広がり、その向こうにヤズドの市街が広がっていました。
↓通夜施設遺跡を縦構図で・・・不思議な景観です。
↓左側の沈黙の塔を望遠で・・・ぐーんと迫力が増します。
↓左側の沈黙の塔を広角で・・・自分の登っている側の沈黙の塔の影が伸びています。
↓はるか遠くに峨々たるザグロス山脈が見えます・・・山のギザギザがすごいなあ・・・さっそく望遠で
↓頂上に到達し、いよいよ門をくぐって入場します。
↓内部は壁に囲まれた穴だけがある場所でした・・・いやあ予想していたよりスッキリした印象です。
↓この穴の周りに、穴のほうに足を向かせて、外側から男、女、子供という順に並べられたそうです・・・
↓穴のアップ・・・ガレキがあるだけでした・・・
腐敗感や臭いはまったく無く、乾いた遺跡という感じです。
ここに立つと、太陽と鳥により遺体を処理するという自然を汚さない葬制の凄さを実感し、厳粛な思いにとらわれます。
しばし、私は、ここで呆然と立ち尽くしましたが、正気に戻って(笑)、満足して下山しました。
「沈黙の塔」自体は、期待通りの存在感のある施設でした。登ってみると雄大な景観が広がり、墓所のもつ暗い雰囲気はなく、カラっとした空気と青空がどこまでも広がり、ゾロアスター教らしいシンプルで透明感のある巨大施設でした。
ただ、私は、沈黙の塔はもっと荒野のど真ん中にあるのかと思っていましたが、実際に行ってみると、近くまで町が迫って来ていました。新しく建てられた団地が並んでいます。これは、当初、沈黙の塔を建設した人たちが予想もしなかった事態でしょう。
確かにこれでは、鳥葬を続けていくのは無理ですね。
荒野の墓所というより、巨大な町外れの墓制施設という感じで、なんか既視感・・・そうそうエジプトのギザのピラミッドもすぐ側まで町が迫ってきている巨大な墓制施設?で似た雰囲気だった・・・と思いました。
←応援ポチいただければ嬉しいです。御覧いただきありがとうございます。
今日の写真も雄大で見事です。
外国にはまだまだ知らないところが
いっぱいです。
ポチ♪
ヤズドは一年を通して案外温暖な気候のよう。
真夏も30℃にはならない事にびっくり。今日の東京は何と36℃になるとか・・・
東京より過ごし易いんですね。まして糢糊さんの旅の時期はベストシーズン、フォトは見た目の暑さなのですね。
ともかく3枚目は壮大なパノラマ、7枚目は望遠との事ですが臨場感一杯、他はアップで迫力満点。
最後の3枚—鳥葬用穴は説明によってイメージがありありと浮かぶものの、
今はそれさえも風化される感じで、あっけない・・・
されど思う、彼らの肉は滅びても、その無数の霊魂はいずこにと・・・
沈黙の塔に登りて鳥葬の跡に佇めば悠久の風
ザグロスの山並はるか鳥葬の大き穴跡瓦礫あるのみ
死は一瞬されど霊魂永遠を求めて天に上りゆきしか