前回見られなかった、いろいろな表情をしてくれたので、飽きることなく実に楽しく撮影に集中できました。
これは前回より時間的に早く登場したのが要因と思われ、コミミズクの演目が多彩で、その引き出しの多さを実感することが出来たようです。
いやあ、なかなか奥の深い魅力的な野鳥です。純粋の野生の猛禽が、ここまでサービスしてくれるとは、なんとも有難いことです。
観察者の皆さんも、全員土手側にとどまり、柵やポールの前の道には出て行かないように、暗黙のルールを守って、非常にマナー良く観察や撮影をしています。まるで、前の道に見えない結界が張られているようです。
なお、このコミミズクは胸の縦線が多くなく、白っぽく見えるところから多分、雄ではないかと思われます。
それでは今日は、止まり姿のバラエティーをお楽しみください。
↓まずは、真正面から撮った止まり姿です。前回より少し距離が遠い撮影場所だったのですが、角度的には斜め右側とはいえ、コミミズクの止まりやすい方向から正面向き姿が捉えられました。
↓羽角(小耳)を立てて怒った表情です! 目の角度も怖そうな表情を演出し、威嚇するような怒りの雰囲気が出ています。
↓もう一枚、羽角立て写真。より表情を見るためにトリミングして拡大しました。頬の中央部を黒くさせているのも分かりますね。眉間に皺を寄せて、睨みつけているように見えます。
↑この耳のような部分が小さくて普段は目立たないところから「小耳木菟(コミミズク)」と名付けられたそうです。(英名は、Short-eared Owl)
↓すぐ下の、穏やかな表情のトリミング写真と比較してみてください。同じ個体なのに全然違いますね。
↓身体いっぱいまでトリミングして拡大してみました。アイキャッチも確認でき、けっこう解像しています。
↓もう一枚トリミング作品を。私的にはカメラ側:ISO800、レンズ側:400mm(換算640mm)望遠端・絞り開放でこのくらい解像してくれれば御の字です。
↓今度は逆に画角を引いて、翼を広げたポーズを撮影。コミミズク君、大サービスですね。綺麗だ。
↓黒い下まぶたを閉じた表情。いかにも眠たげです。
↓小首をかしげて・・・・
↓え、え、これは、、、あり得ないよ、、、なんという首の角度!
↓反対側にも傾けられるよ、ほらね!
↓片翼を少しだけ広げ、足を伸ばして、おっとっと。
↓両翼を少し広げて、後ろ見ポーズ
↓羽毛全部を膨らませてブルブル
↓こんなふっくら姿もありなんですね。
↓5時前になると、疲れたのか眠いのか、止まり木から降りて、草むらでじっと動かなくなりました。
↑この最後の写真は横構図で撮ったものをトリミングして縦構図にしています。これが時間的には最後の写真でした。ラストショットですね。
ということで、簡単に当日のことをまとめておきます。
当日は、現場近くの駐車場で待ち合わせしました。
趣味人さんは車で来られ、時計好きさんと私は電車でした。時計好きさんは早めに来られたようですが、私は集合時間ギリギリに到着しました。なにしろ私はカメラ店に立ち寄り確保連絡しておいたレンズ(100-400Ⅱ)を買ってその足で駆けつけたのですから。
カメラ店のでかい袋をかかえて現場に到着した私の姿は、お二人に笑われました(汗)
7D2のほうは、前々日に別のカメラ店でゲットして各種設定やバッテリー充電を済ませていましたが、レンズはまさに現場で箱を開封して、はじめて触ったわけで、ぶっつけ本番も良いところです。
そして、撮影現場で三脚等をセッティングし終わってしばらく待ってると、ポイント下部でコミミズクが飛び始めました。15時5分頃です。
15時25分頃になるとポイント上部で別のコミミズクが飛び始めました。いずれも前回よりおよそ30分以上早い登場です。
前回、ポイント中部で飛び回っていた二羽のコミミズクは、残念ながら一度も飛びませんでした。
これはあくまで後から聞いた噂ですが、この二羽のコミミズクを違法捕獲した人がいるそうです。
もしこれが本当なら、ひどい事をする人がいるものです。もちろん鳥獣保護法違反で犯罪ですが、こんなことを繰り返したらもう二度とコミミズクは戻ってきません。
昼間はいつも少なくとも100名を超すバーダーが観察し見張っていますので、夜間に行われた犯罪でしょう。飼育目的か転売目的か分かりませんが、欲に駆られた人間の許せない行動です。
さて、この日は、ポイント上部の白っぽいコミミズクを中心に撮影しました。
多分、前回撮影したのと同一個体だと思いますが、前回より長時間飛び回ってくれ、上記写真のようにいろいろな表情を見せてくれました。
お気に入りのポールに止まった際は、人間に動じる気配もなく、近くを自転車が走っても、犬の散歩をする人が横を通っても知らんふりです。「ちょっと、コミミズク君、もう少し用心したほうが良いぞ! 悪い人間もいるんだから」と声をかけたくなりました。
我々のほうを、ちらちら見ながら、何度も縄張り巡回のぐるりと大きな飛翔を繰り返してくれました。前回よりも活発で元気だったような気がします。ただ、前回のような我々を飛び越して土手に舞い降りるというシーンはありませんでした。
16時40分くらいになると上記最後の写真のように、地面に降りて動かなくなりました。
当日は曇天で、17時頃には暗さが増して来たので、現場を撤収しました。
そしてファミレスで、趣味人さんと時計好きさんと私の三人で「野鳥好きおっさん会」の簡単な打ち上げをしました。
興奮冷めやらぬというより余韻に浸っている感の面々でしたが、もちろん好きな野鳥の話とカメラ談義に花を咲かせました。
「あのコミミズク達、シベリアに帰って子作りをして、来年は数を増やして、またここに戻ってきてほしいなあ・・・・」
私としては、案内役だったので、無事コミミズクが飛んでくれ、お二人とも撮影できたことに、ほっと安堵したという気持ちもありました。
とても楽しい一日でした。
←応援ポチいただければ嬉しいです。御覧いただきありがとうございます。
それに、「狙い所はやはり皆同じ」みたいで、私も同じようなシーンを撮ってます。
私のUP画像予定も同じようなものが並ぶと思いますが、模糊さんは特級酒、私は二級酒ぐらいのラベルの差があり、なんやUPすんのんが恥ずかしくなってきた(-_-;)
わたし、コミミちゃんの飛行は初めて見ましたが、その綺麗な、まさに猛禽飛翔の姿に魅せられてしまいました。
「もう、それを見られただけでも幸せ感に浸らせてもらいました」
滅多と見られないものにお誘い頂き、感謝・感謝でありました(^-^)/
素敵なショットと解説から、様子、雰囲気、伝わってきました。
珍しいいろいろなショット、・・・・・・・。
見せていただき、 siawase気分です。
ありがとうございました。
いつも、涙が出るほど嬉しいコメント&心遣い、心より、恐縮、深謝しています。
応援ポチ♪♪
その魅力に益々のめり込んでいます。
これも偏にカメラマン模糊さんの腕と演出力の賜物です。
前の2編もそうでしたが、編集の仕方にドラマがあるのです。
個々のフォトの素晴らしさも編集・演出によって魅力が倍加されています。
また、行き届いたコメントが見る者の関心を満たし、感動をも深めてくれます。
感謝を込めて、溢れ来るままを歌にしました。
冬枯れの野にひとしきりコミミズク七面相を見せて芸人
小耳立つるそが名の由来のコミミズク立つるは怒りの時とこそ知れ
コミミズク睨むは見得と覚えたり団十郎に並ぶ力ぞ
小首傾げはたまた自在に首回す特技に酔はんわれら観客
演じ果て夕さりくればコミミズク膨れまどろむ枯草の上
こんなに表情の変化するのですね、知らなかった。感動的です。
画質も撮り方も、こんな見事な野鳥観察写真は見たことがありませんでした。
フクロウ類だけに眼福というか、本当に良いものを見せていただきました。
ありがとうございます。
野生なのに、かなりサービス精神旺盛な鳥さんですね。
9枚目のところからの首を90度に傾けているのってすごいですね、ふざけているわけじゃないでしょうが、何をしているんでしょうね。
何枚かの野性的な目つきもいいですね。
レンズぶっつけ本番、カメラの方も。。。
すぐに使いこなされて、さすがです。
カメラも凄いが模糊さんの腕もさすがというしかない、全て黄色の大きな目にピントがいっているように見えますがこれはAFの追随性能でしょうか。。
それにしても、足が立派なのには、ビックリします。
爪も鋭そう。近くに飛んできたら、怖いかもしれませんね。
100名以上の方が集まって撮影されているのにも驚きですが、 (^_^;)
電車で撮影に行かれたと書かれていて、てっきり人気のない山の中だと思っていたのでびっくりです。